アルコールを摂取すると、顔が赤くなったり、脈が速くなったりとさまざまな症状が体にあらわれます。
飲酒量によっては飲み終わって1時間経っても、顔の赤さが戻らないですよね。
アルコールはどのくらいの時間で分解されるのでしょうか。
体がアルコールを代謝する時間は?
お酒を飲んだ次の日、呼気がまだお酒くさいなぁなんてことありませんか。
アルコールを分解するのは肝臓の役割です。あなたがどれだけお酒を飲んでも、肝臓が分解できるアルコールの量は時間あたりに一定量しか分解されません。
体がアルコールを分解するのにはどれくらいの時間がかかるのでしょうか。
アルコールの分解にはどのくらいの時間がかかる?
お酒を飲み始めてから、血中のアルコールがピークに達するのに約60~90分かかります。血流に乗ったアルコールは肝臓に達し、やっと分解され始めるのです。
アルコールを分解するためにかかる時間は、純アルコール量20g程度の飲酒量で4,5時間かかるとされています。
純アルコール量とは、お酒に含まれるアルコールの量(g)です。お酒は一般的にアルコールの濃さ(%)で表記されていますよね。最近は純アルコール量を表記するメーカーも増えてきています。パッケージ裏面を見てみてください。
純アルコール量を使用すると、酒の種類や強さを考えずに飲酒量を把握することができます。厚生労働省が発表する健康日本21では、節度ある適度な飲酒は1日平均純アルコールで約20g程度です。
純アルコール量の計算式は、
お酒の量(ml) × アルコール度数 × 0.8(アルコールの比重)
お酒を飲んでいる最中に純アルコール量の計算なんて面倒ですよね。お酒の種類別に純アルコール量20g程度の飲酒量がどのくらいか表にしてみました。
名称 | ビール(中ジョッキ) | ビール(缶) | ワイン | ウイスキー | 日本酒 | 焼酎 |
アルコール度数 | 6% | 6% | 12% | 40% | 15% | 25% |
飲酒量 | 400ml | 500ml | 200ml | 65ml | 170ml | 100ml |
純アルコール量 | 19.2g | 24g | 19.2g | 20.8g | 20.4g | 20g |
缶チューハイで見てみましょう。
緑ゾーンは適正飲酒量の20g以内にある缶チューハイです。黄色ゾーンはギリギリOK、赤ゾーンは基準を完全にオーバーしているものです。
アルコール度数別の缶チューハイ2本飲んだ場合の早見表を見てください。
日本の研究結果では純アルコール量20g相当のお酒を分解するのに、4,5時間かかるとしています。
しかし、アルコールに関するアメリカの記事を読むと、4,5時間では摂取したアルコールの半分しか分解されず、体からすべてアルコールを取り除くには25時間かかるとあります。
アルコール体質検査はとっても簡単!
アルコール分解時間の計算ツール
次の日に仕事があったり、大事な用事があったりする場合でも、お酒を飲まなけれないけない時がありますよね。おおよその分解時間がわかれば、飲むのをやめて明日に備えられるでしょう。
今すぐアルコールの分解時間を知りたい方は、ぜひ「単位・ドリンク換算/分解時間のめやす電卓」を使ってみましょう。
分解時間の計算ツールは現代のアルコール関連問題を解決しようと活動する特定非営利活動法人ASKが提供するものです。
アルコールの分解に影響する要因は?
時間あたりのアルコールが分解される量は睡眠時間や体調、空腹度によって変わってきます。アルコール分解に影響を与える要因は他にもあります。
●薬:処方箋や市販薬は、アルコールによって危険な作用をもたらします。服用中の薬がある場合、お酒を飲む前に必ず医師に相談しましょう。
●性別:女性は男性よりもアルコールの分解に時間がかかることが研究で分かっています。女性は胃におけるアルコール分解酵素の活性が低く、分解される前にアルコールが血液に到達する割合が高くなる可能性があるからです。
●体の大きさ:体重が少ないほど、体内の水分量が少なります。アルコールは血中に入りますが、水分が少ないと血中アルコール濃度が高くなります。体が小さい人は体が大きい人に比べ、同じ程度の飲酒をした場合に血中アルコール濃度が高くなるのです。
体内のアルコールを検出できる期間は?
飲酒後にアルコール検査をした場合、検査方法次第で最大90日間までアルコールを検出できます。体質によってアルコールを分解するのに時間がかかる人がいるのです。
参考までに、アルコールを検出できる最大の時間を載せておきます。※あくまで目安です。
●血液検査:12時間
●呼気検査:24時間
●唾液検査:48時間
●尿検査:5日間
●毛髪検査:90日
アルコールの分解を早める方法は?
いますぐにアルコールを分解、体外に出したいと思う方がいるでしょう。しかし、
アルコールの分解を早める方法はありません。
コーヒーやカフェイン飲料を飲むといい、と噂がありますが、全く効果はありません。心を落ち着かせるくらいの効果しかないです。
アルコール体質検査はとっても簡単!
あなたは酒に強い?弱い?
アルコールにお悩みのあなたは、お酒を飲むとこんな症状出ていませんか?
アルコールによる体への影響は一人ひとり違います。そして、どんな症状が出るかは、あなたの遺伝子によるのです。
わたしはお酒を飲んでも顔に出ないので、自分はお酒に強いと思っていました。しかし、アルコール遺伝子検査を受けて、実はお酒に強くないことが分かったのです。
アルコール遺伝子検査を受けたきっかけは、健康診断で『アルコール体質チェック』のポスターをたまたま見かけたことです。毎日晩酌をする私は将来の健康を考え、アルコール遺伝子検査を受けることにしました。
そして、遺伝子の検査の結果は大酒飲みタイプ(W1型)で、日本人の2.8%にいる遺伝子体質でした。
大酒飲みタイプと聞くと、お酒が強そうと思いますよね。しかし、その中身はお酒が強いとは真逆です。
わたしの大酒飲みタイプは、アルコールを分解する酵素の働きが弱く、分解に時間がかかるために中々酔わないだけでした。分解に時間がかかるので、翌日までお酒の影響が残る始末です。
検査をして自分のアルコール体質がわかってからは、“まだ飲める”と思ってもセーブするようになりました。もし自分の体質を知らなかったら、今でも深夜遅くまで飲んでいることでしょう。
みなさんはお酒を飲むとどんな症状が出ますか。
自分のアルコール体質がわかれば、お酒との付き合い方がわかります。まだ試したことがない方は、ぜひアルコール遺伝子検査の受検をおすすめします。
⇒詳しく知りたい方はこちらから
付属の綿棒をつかって口の中の粘膜を採取して郵送するだけ!
まとめ:アルコールを分解するのにかかる時間は?
あなたがアルコールを摂取すると、顔が赤くなったり、脈が速くなったりとさまざまな症状が体にあらわれます。
あなたの体調や体質によって、アルコールを分解する時間が変わります。
今回お伝えしたアルコールの分解時間は研究結果をもとにした一般的な時間です。あなた自身に完璧に当てはまるものではないので、飲みすぎないように注意しましょう。
執筆:かんぱいたいむず編集長S
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